漫画家・かかし朝浩の公式ブログです。
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最近、「感動の力学」(勝手にこう呼んでます)というものをよく考えます。
何のことはない、単に「どういうものにたいして人が感動するのか」の原理を再確認してるだけなんですけどね。むしろ何で今さらやってんのかという気もしますが。
「感動」というと大きなインパクトやショックを思い浮かべますが、「面白い」とか、「ふーん」と一瞬でも関心を持てばソレは一応「感情の動き」であると思うわけです。その中での「K点越え」を果たしたものが、世間一般での「感動した」と言われるモノであり…
とか、まあこういう具合です。うっとおしいですね(w
気付いた中でこれは重要だなと思ったのは「ダメな問いかけ」は避けなければいけない、って事です。
例えば「人間の手の指の中で、関節が一番長いのは親指である」という豆知識。
これを作品中に出して「へー」と思ってもらうためには、一度「一番長い指は中指」という固定概念を再認識してもらう必要があります。「一番長い指って親指なんだって」と唐突に切り出しても、聞かされた方は「は?」でしょう。
※むろん、その唐突な切り出しを使ってインパクトを与える手法は場合により有効だったりしますが。
しかし、下手な教師のごとく「一番長い指ってなーんだ?」とやってしまうと、問いかけられた側は「ああ、多分中指じゃないんだろうけど、こいつはこの後それを指摘して勝ち誇るんだろうな」と言うところまで誰でも想像つきます。こういうのは「ダメな問いかけ」として避けていかなければな、と。
自分が偶然知りえて、相手が知らない知識。
それを伝える事によって「面白い」と思ってもらうのが、知識系作品に問われる根幹部分でありましょう。
「ああそう、センセイは頭がよろしくていらっしゃいますね」と思われては何にもなりません。大体、普通の人はわざわざ資料や専門書を漁るほど暇じゃないわけですから、知らないのが当たり前。
そういう「ひけらかし」にならないよう、気をつけて行きたいと思います。
※今、猛烈にこのエントリ自体が「ひけらかし」であるような気がしてきてますが…
何のことはない、単に「どういうものにたいして人が感動するのか」の原理を再確認してるだけなんですけどね。むしろ何で今さらやってんのかという気もしますが。
「感動」というと大きなインパクトやショックを思い浮かべますが、「面白い」とか、「ふーん」と一瞬でも関心を持てばソレは一応「感情の動き」であると思うわけです。その中での「K点越え」を果たしたものが、世間一般での「感動した」と言われるモノであり…
とか、まあこういう具合です。うっとおしいですね(w
気付いた中でこれは重要だなと思ったのは「ダメな問いかけ」は避けなければいけない、って事です。
例えば「人間の手の指の中で、関節が一番長いのは親指である」という豆知識。
これを作品中に出して「へー」と思ってもらうためには、一度「一番長い指は中指」という固定概念を再認識してもらう必要があります。「一番長い指って親指なんだって」と唐突に切り出しても、聞かされた方は「は?」でしょう。
※むろん、その唐突な切り出しを使ってインパクトを与える手法は場合により有効だったりしますが。
しかし、下手な教師のごとく「一番長い指ってなーんだ?」とやってしまうと、問いかけられた側は「ああ、多分中指じゃないんだろうけど、こいつはこの後それを指摘して勝ち誇るんだろうな」と言うところまで誰でも想像つきます。こういうのは「ダメな問いかけ」として避けていかなければな、と。
自分が偶然知りえて、相手が知らない知識。
それを伝える事によって「面白い」と思ってもらうのが、知識系作品に問われる根幹部分でありましょう。
「ああそう、センセイは頭がよろしくていらっしゃいますね」と思われては何にもなりません。大体、普通の人はわざわざ資料や専門書を漁るほど暇じゃないわけですから、知らないのが当たり前。
そういう「ひけらかし」にならないよう、気をつけて行きたいと思います。
※今、猛烈にこのエントリ自体が「ひけらかし」であるような気がしてきてますが…
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無題
私は、一般人と作家のネタの活かし方の違いは、以下の2つが常に平均以上かつ時々感動的であると考えています。
1.ネタの面白さ・着眼点
2.そのネタの料理の仕方(魅せる方法・順番)
理屈を理解したうえでネタをいじっていけば、
素材と調理法を吟味した料理と同じように、
非常に良作が生まれやすいのではと思っています。
逆に言えば、いくら素材がよくても、魅せ方がまずいと…
その辺をチェックするのも編集さんのお仕事と思うんですけれど。
自分で判っていて、前もってやっておければなお良いでしょうしね。
1.ネタの面白さ・着眼点
2.そのネタの料理の仕方(魅せる方法・順番)
理屈を理解したうえでネタをいじっていけば、
素材と調理法を吟味した料理と同じように、
非常に良作が生まれやすいのではと思っています。
逆に言えば、いくら素材がよくても、魅せ方がまずいと…
その辺をチェックするのも編集さんのお仕事と思うんですけれど。
自分で判っていて、前もってやっておければなお良いでしょうしね。
レスx2
>やふー さん
「面白いこと思いつく」能力があるから自分は才能ある…と勘違いしちゃう場合が多々あるんですけども、創作にかかわりの無い人でも「自分にとって面白いこと思いつく」段階ではほとんど差は無いんですよね。
一人でそれにウケてるだけでは「作品」にはなりえず、他人にそれをいかに伝えるかって部分が作家の技術であると思っています。
最終的には、作品に触れたことによって、読者が「自分で考えた」ように個々のアタマから面白いイメージを生み出せればベストじゃないかなと。
「医者は治すのではなく、患者が治るのだ」みたいに。
>ネクラーソフ さん
書評などで指摘されてもいるんですが、ちょっと宰相の心情が説明不十分かな?と言う反省はあります。
作者には整合性が取れているつもりでも、読者は必ずしもそうは取ってくれません。これは永遠の課題とは言え、何とか洗練していきたいと思います。
「面白いこと思いつく」能力があるから自分は才能ある…と勘違いしちゃう場合が多々あるんですけども、創作にかかわりの無い人でも「自分にとって面白いこと思いつく」段階ではほとんど差は無いんですよね。
一人でそれにウケてるだけでは「作品」にはなりえず、他人にそれをいかに伝えるかって部分が作家の技術であると思っています。
最終的には、作品に触れたことによって、読者が「自分で考えた」ように個々のアタマから面白いイメージを生み出せればベストじゃないかなと。
「医者は治すのではなく、患者が治るのだ」みたいに。
>ネクラーソフ さん
書評などで指摘されてもいるんですが、ちょっと宰相の心情が説明不十分かな?と言う反省はあります。
作者には整合性が取れているつもりでも、読者は必ずしもそうは取ってくれません。これは永遠の課題とは言え、何とか洗練していきたいと思います。
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