厳守＋無為

 半月ほどのご無沙汰です。

今月も無事入稿完了しました。
更新の遅れは今に始まったことではないですが、純粋に忙しかったのもさることながら、「別件でやってる事が一切書けない」というのも原因だったりします。

特に発表できる時期が近いわけでもなく（公開できるのは当分先のこと）、またハッキリした話でもなく。
こういう場で事前情報を流していいのは「楽しく期待感を持てるとき」だけにしようと思ってます。

とは言え、ソレにまつわる楽しさやグチを一切書かないようにすると、なんかもう何もかもソレに抵触しそうで筆が進みません。仕事が充実してるのも良し悪しですねえ。ｗ

精錬＋切除

 最近、とある高名な小説家（故人）の、晩年の文章に触れる機会がありました。

まったく同じではないものの、似たような文章が延々と、ひとつの事について繰り返されていました。
「歳とると話がくどくなる」とは言いますが、文章で読むとなかなかにインパクトがあります。

しかし、面と向かって聞いていた場合。意味としての破綻はありませんから「会話」としては成立しているはずです。

私たちの日常会話は、多かれ少なかれ無駄だらけです。言った話を「違うな」とか「ていうか」を挟んでちょっと正確に言い直してみたり、「うーん」「あー」「まあね」など特に意味の無い相槌を入れてテンポを取り直してみたり、言ったけど聞いてもらえてなかったり。
更に、口でいきなり言葉にする前に意識上であれこれと推敲をしているわけですから、実際伝えたい「意味」に対する無駄たるや膨大なものです。

してみると、文章の技能とは「無駄な言葉をカットする技術」にあるのではないかと思えます。
某小説家の文章も、程度の差こそあれ、こうした「無駄をカットする」概念が薄まったために口語をそのまま、意識に浮かんだ順序どおりに書いたのではないでしょうか。

ひたすら言葉を削って削って、それでもなお意味を失わない台詞は非常に美しいと思います。
過去最も印象的だったのは、アニメ『フリクリ』1話の「兄ちゃん、向こうでさ…」という台詞です。
非常に短い言葉でありながら、前後のシーンと相まって、ナオ太とマミ美、そしてナオ太の兄の過去の関係・現在の関係がすべて読み取れる、極限まで突き詰められた文字列。
このレベルに達したい、そう思っています。

始末＋不錆

 現在、アシスタントを同時に2人入れられるよう部屋を改造中です。
６畳間にこれでもかと本を詰め込んでたので、大部分は本との戦い。二度と手に入らないもの、すぐに資料で使うもの、極度に思い入れの深いもの、以外は全て廃棄ないし叩き売りました。

いやあ、大掃除すると「こんなに大量のゴミと暮らしてたのか」と思って愕然とします。ｗ

PCも、HP社のプリンタ／スキャナを導入したらドライバ認識のせいかIEの立ち上がりが異様に遅くなり、思い切ってChromeへとブラウザを変更。よく使うようなプラグインには対応してますし、とにかく軽いので満足。IEは「使わないショートカット」のフォルダへ。

何でも見切りって大事ですね。

速画＋息災

サイン会終了。ただいま戻ってまいりました。
７０名もの方々に来ていただきまして、まことに有難うございました。終始和やかに落ち着いた雰囲気で進み、終わったときは「あれ？もう？」という感じ。

お買い上げいただいた皆さん、またZINのスタッフの方々、担当氏にも重ねて感謝を申し上げます。

ちなみに、キャラリクエストを受けてイラストを入れさせていただいたんですが、一番人気はダントツで少納言。半分ぐらいで紫が続き、三番手に彰子。
お気に入りキャラよりも「せっかくだから少納言で」とか、「５巻だから彰子で」などの選択をされた方が結構多く、キャラ単体より作品全体を味わって貰えている気がして嬉しい限りです。

機会があればまたやらせて頂きたいですが、そこらへんは売れ行きしだいというところでもありますので、是非今後とも宜しくお願いいたします。ｗ

迷妄＋前日

単行本描き下ろし部分にミスがありましたので告知いたします。

５巻５５p２コマ目、
「７年も～」は８年の誤りです。

９９９年から１００８年だと９年間、出産時期を差し引いて８年。１桁の引き算も出来ないんでしょうか私は。
…大変申し訳ありませんでした。

更に、３段目の記述。
追加調査したところ「史記」ではなく、白居易（白楽天）の漢詩であるとする説が有力なようです。
正確なところが判明しましたら、第２版以降で正式に訂正しますので、何とぞご容赦のほどを。

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明日は、いよいよCOMIC　ZINでサイン会をさせて頂くわけですが…。
思いっきり昼寝て夜起きるサイクルになってしまい、開始までに睡眠時間が調整できるかどうか非常に不安な状態にあります。とりあえず仕事は進めているんですけど。

酒でものんでみるか…